CASE 病院・医療施設
「 “軟飯より柔らかく、おかゆより硬く”
細かいリクエストにも、
臨機応変にこたえてもらえて助かります」
患者さまの気持ちに寄り添いたい!
調整や工夫を重ねることで、
できる限りの個別対応を。
中村病院さまは、200以上の病床をもつ大阪府枚方市の病院です。「地域の病院として、できる限り親身な対応を」という想いから、食事においては個別対応を大切にしておられます。
イフスコヘルスケアのサービスを導入されたのは、1995年のこと。以来およそ30年ものお付き合いです。
管理栄養士の樋口朋宏さまに、イフスコヘルスケアの個別対応やスタッフの姿勢などについてお聞きしました。
量や味付け、ごはんの硬さなど
細かいリクエストにも対応
医療法人みどり会 中村病院
管理栄養士
樋口 朋宏 様
食事を提供する上で、中村病院さまが大事にされていることを教えてください。
病院食という限られた条件の中で、できる限り親身な対応をしたいという想いがあります。
当院は、地域にかなり深く根差している病院です。顔見知りとまではいかないにしても、住民の皆さまにとって“かかりつけ医がいて、よく知っているスタッフがいる病院”なんです。だから入院中の食事に関しては、まずはきちんと栄養管理された料理を食べていただく、そして可能な範囲内でご要望にお応えしたいと思っています。
親身な対応という点で、イフスコヘルスケアの対応をどのように感じておられますか?
当院がイフスコさんにサービスをお願いしたのは1995年、私は病院が現在地に移転した2012年からのお付き合いです。私自身もかれこれ10年近くイフスコさんと仕事をしてきましたが、当院の考え方をよく理解して、親身な対応をしていただいていると感じています。
例えば患者さまからのご要望で多いのは、量が多い少ない、苦手な食材を他のものに変えてほしい、違う味付けにしてほしいといった内容です。味付けを変える場合は、梅びしおの酸味が苦手なら、のり佃煮に変えたり、鯛味噌に変えたりと、臨機応変に対応していただいています。
皆さん味の好みが違うので、さまざまな調整や工夫が必要なのですね。
栄養補助食品として出す飲み物も、甘いジュースが苦手な方がいます。するとコーンポタージュを出したり、冷たい牛乳が飲めない方には温めた牛乳を用意したり……。細やかに変更してくださるので、患者さまからも「おかげで飲めたよ」というお声をいただきます。
ごはんの硬さについても以前、「軟飯より柔らかく、でもおかゆより硬くしてほしい」というご要望がありました。イフスコさんに相談すると「おかゆの水分をきって出します」と言って、用意してくださいました。元々オプションにないことでも工夫して、要望に沿って対応してもらえているので、ありがたいです。イフスコさんには色々お願いしてばかりですね。
いわばオーダーメイドに近い形になるケースもあるのでしょうか?
食物アレルギーの品目が多い方は、そうなりますね。魚がだめ、卵もだめ、大豆もだめといったように品目が多い場合は、その患者さまのために献立を考えることになります。イフスコさんに相談すると一緒に考えて「こういう形ならどうですか?」と提案してくれるので、色々意見交換しながら二人三脚で進めています。
制限が多いと、似たような食材しか使えません。でも例えば豆腐なら、焼いたり上にかけるソースやたれを変えたりして料理をつくってくれるので、「おいしかったよ」と喜んでいただいています。
すぐに拭いて、こまめに消毒
徹底した衛生管理も信頼のポイント
入院患者の皆さまから、食事は好評でしょうか?
「ここの食事は野菜がたくさん摂れますね」といった、おほめの言葉をいただいたことがあります。他にも、鶏肉にマヨネーズをつけて焼いた料理が出たときに、「こういう食べ方があるんですね。レシピを教えてください」と言っていただいたこともあります。
色々な意味で限られた食材を使うので、調理法を変えることは大切だなと感じています。患者さまの気持ちに寄り添い、私たち栄養士の想いをくんでつくっていただけて助かっています。
食材が限られるという話が出ましたが、そういう中で工夫をこらして、メニューを展開しているのですね。
献立も工夫していただいていますし、見た目も変化があります。炊き合わせの絹さやが美しく盛り付けられていたり、人参も型抜きされていたり。丁寧につくっていただいているなと感じます。
行事食に関しても、例えば七夕にはそうめんが出てくるのですが、ピンク色だったり緑色だったり、見た目でも楽しめます。カードもつけてくださるので、入院患者さんから「ああ、こういうカードをもらえるんですね」と喜びの声をいただいたこともありますね。
病院という場所柄、特に衛生管理は重要かと思います。
樋口さまの目から見て、イフスコヘルスケアの衛生管理はいかがでしょうか?
イフスコさん、ずっと消毒しているんです。作業が終わったらすぐ拭いて、消毒している。長く勤めている方はもちろんのこと、入ってきたばかりの方も、絶えず消毒しているという印象です。
もちろんマニュアルで決まっていることだとは思います。でも、完璧にはしにくいこと。忘れやすいことでもあると思います。そんな中、本当によく消毒されているなと思います。
こまめに消毒し、衛生管理に努めている姿を日々目にしておられるのですね。
当院が現在地に移転してからは、基本的に毎年、枚方市の保健所の方が監査に来られています。2020年には優良施設として選ばれ、市長表彰も受けました。担当の方から言っていただいたのは、「成績が良いので推薦しました」ということ。日々やってきたことが評価されたのだと感じています。
どんなに小さなことでも
必ず報告してくれるので安心
イフスコヘルスケアと接していて、特に良いなと思われるのは、どういった点でしょうか?
やはりコミュニケーションがしっかりとれることですね。話をよく聞いてくれて、私たちの想いをよく分かってくれます。
普段は主に厨房のチーフさんとやりとりするのですが、行動もはやいんです。何かお願いすると、その場でスタッフさんを呼んで「できる?」と確認し、「できる」という返事の場合は、すぐ実行してくれます。難しい要望を伝えたときも、最初から断られることはありません。必ず可能性を探ってくれます。
無理な場合もあるのでしょうか?
もちろん時にはあります。でも必ず検討して、他の形で実行できないかを考えて提案してくれますし、それでも無理な場合は理由を丁寧に説明してくれます。対応してもらえたことが分かるので私たちも納得できますし、次からも「無理かもしれないけれど、一度言ってみようか」となる。
信頼しているからでしょうね、自分たちの気持ちを分かってほしいなと思うし、実行できなかったときでも「言えて良かったな」と思えるんです。だからコミュニケーションでストレスを感じることがありません。とても良好な関係が築けているなと思います。
チーフ以外のスタッフとも、やりとりをされるのでしょうか?
普段は主にチーフさんとやりとりしていますが、不在のときは他の方がすぐに対応してくれるので安心です。現場だけでは判断できないことは「すぐに会社に連絡します」と言ってスピーディーに対応してくれます。チームの連携がよくとれていることも心強いですね。
患者さまから料理についておほめの言葉をいただいたとき、厨房の皆さんにもお伝えするんです。すると皆さん、うれしそうな様子をされて、「これからも頑張ろう」という雰囲気になりますので、お伝えして良かったなと感じます。
失敗や間違いが起こることもあると思います。そういったときのイフスコヘルスケアの対応はいかがでしょうか?
やはり時には、配膳ミスのような間違いが起こることもあります。でもどんな小さな間違いであっても、イフスコさんは必ずレポートに書いてくれるんです。その日のうちにみんなで情報共有できるし、ミスしても次の改善につながる。だから大きな問題に発展したことはありません。
しかもレポートで報告してくれるミスの中には、それぐらい大丈夫と思えるぐらい、ささいな内容のものもあります。それでも必ず報告してくれる姿勢も信頼しています。
お互いに信頼し合って、仕事されているのを感じます。
同じ部屋で机を並べて仕事しているとはいえ、会社も違うし制服も違う。だけど“患者さまのために”という想いが一緒なんです。患者さまが困っていることを私たちがヒアリングして、厨房の皆さんにお伝します。中には難しいご要望もありますが、「分かりました」という言葉を聞いたときは、間違いなく同じ方向を向いているなと感じます。
だから私たち栄養士とイフスコのスタッフさんたち、お互いに分かり合っているし、仲もいいですね。一緒にごはんをつくる仲間だと思っています。
良好な関係を築くことで、ますます患者さまのために良いサービスが提供できそうです。今後に期待することを教えてください。
イフスコさんは、スタッフの皆さんとても穏やかです。企業風土なのでしょうか?だから話しやすくて、コミュニケーションがよくとれる。私だけではなく、若い栄養士たちも想いをしっかり聞いてもらえると喜んでいます。これからも信頼し合いながら、お互いに意見を出し合って、一緒の方向を目指せたらいいなと思うし、目指せると思っています。
本日は貴重なお話の数々、誠にありがとうございました。
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